厚生労働省が発表した、2013年人口動態統計(概数)の結果により、都道府県別の糖尿病ワースト順位が判明しました。糖尿病ワースト県はどこでしょうか?そして、そのワーストの真の原因は?
ワースト原因を「糖質制限食推奨者」の立場から分析することにより、ワースト原因の解決策が見えてきそうです。
ここでは、糖尿病ワースト県を明らかにした上で、「糖質制限食推奨者」によるワースト原因と解決策をご紹介します。
目 次
糖尿病がワーストの都道府県はどこ?
結論:糖尿病の全国ワースト1位は徳島県!
厚生労働省によると、人口10万人に対する糖尿病による死亡率を都道府県別にみると、徳島県が17.6人と、全国平均の11.0人を大きく上回り、6年連続で全国ワースト1位でした。
徳島県の糖尿病死亡率は、1993年から去年までの20年間で、ワースト1位を脱したのは2007年の1度だけです。
「2008年人口動態統計月報年計」では、再び徳島県が糖尿病死亡率ワーストワンとなってしまいました。
下の都道府県別の順位によると、ワースト2位は香川県の17.4人で1位の徳島県とは僅差でした。
従って、徳島県とともに香川県も、糖尿病ワースト県と言えるでしょう。
徳島県の糖尿病ワーストの原因はなに?
徳島県によれば、これまで、健康とくしま県民会議を設立し、運動不足の解消や野菜の摂取を呼びかけてきたが、「早期発見や治療につながる対策も検討したい」としているとのこと。
それでは、徳島県の糖尿病ワーストの原因は?
県によれば「原因は運動不足と食べ過ぎ」だそうで、県民平均の1日の歩数は6200歩と、全国平均より1000歩も少なく、肥満の割合も高いようです。
公共交通機関が少なくて、マイカーを利用する県民が多いことが運動不足に繋がっているようです。
国土交通省四国地方整備局の2000年度の調査によると、主な交通手段に乗用車を挙げる人は、京阪神32.9%に対し徳島県60.3%と倍近くです。
一方、糖質制限食の推奨で有名な、江部康二先生はそのブログ中で以下のようにコメントされています。
また徳島県は、特産のサツマイモ「鳴門金時」や「阿波和三盆(わさんぼん)糖」など、甘い食べ物が有名です。
料理も濃い味が好まれ、すし飯にもたっぷりと砂糖を使います。
徳島県の料理は米と芋の消費量が多く、甘い物好きということです。
誠に遺憾ながらこれ以上ない『アンチ 糖質制限食』の食生活です。
何とかしなくてはと、2005年に発令された徳島県と医師会の「糖尿病緊急事態宣言」では「毎日30分歩き、腹7分目に」という目標を掲げました。
明快でわかりやすいのですが、これは結局、旧態依然たる『運動療法とカロリー制限の食事療法』であり、当然糖質たっぷり食の推奨です。
<血糖値を上昇させるのは糖質のみ→糖尿病改善・予防にはカロリー制限より糖質制限>という本質的に大切な知識が欠落していますから、はっきり言って目標達成は困難です。
徳島県が、大英断で、糖尿病食指導に糖質制限の考え方を導入していただけば、全てが解決するのですが・・・
つまり、江部先生は旧態依然たる『運動療法とカロリー制限の食事療法』ではたとえ、「毎日30分歩き、腹7分目に」しても、徳島県の糖尿病のワース県からの脱出はむずかしい。
徳島県の糖尿病のワースト1の本当の原因は徳島県民がこれ以上ない『アンチ 糖質制限食』の食生活を続けていること であり、彼が推奨する糖質制限食の指導こそ、真の解決策であると主張されているのです。
香川県の糖尿病ワーストの原因は?
香川県の糖尿病(死亡率)は前述のようにワースト2位ですが1位の徳島県と僅差です。
徳島県がワースト1位を脱した2007年は香川県がワースト1位でした。
従って、香川県も徳島県とともに「糖尿病ワースト県」と言えるでしょう。
それでは香川県の糖尿病ワーストの原因は?
筆者(ふうりん)は香川県人ですが、香川県の糖尿病ワーストの原因を考えて見ました。
1.食べるうどん(炭水化物)の量が圧倒的に多い。
「うどん県」として知られる香川県にはうどん店だけで、県内に約900件もあり、うどん消費量はダントツ全国1位です。
統計などによると、香川県のうどん消費量は全国平均の2倍強です。
1人当たり2日に1食(1玉=200グラム)を口にしている計算になるそうです。
それでは、香川県の、糖尿病患者数が多い原因は、うどんの食べ過ぎだけでしょうか。
県によると、うどん自体は悪くないが、食べ方が原因だと説明しています。
2.うどんと同時に食べる野菜が少ない。
県が962人を対象とした調査では、うどんを食べる人の野菜摂取量は240gで、野菜が100g以上不足していることが判明したそうです。
野菜が少ないと、食物繊維が不足し、炭水化物による食後血糖値上昇のスピードが早くなるわけです。
3.「ダブル炭水化物パターン」の食べ方。
うどんを二玉・三玉食べて、天ぷらやおにぎりも併せてとか、「うどん+いなり寿司・巻きずし」という「ダブル炭水化物パターン」が香川県ではメジャーなのです。この「ダブル炭水化物パターン」は、脂肪肝や糖尿病や肥満発症の王道のようなものです。
4.ほとんど噛まないうどんの食べ方
また、香川県のうどん通はうどんをのどごしで食べます。
ほとんど噛まないで、吸い込むように一気に食べる、その食べ方は、早食いの典型です。
糖尿病や予備軍の人がこんな食べ方をすると、食後の血糖値は一気に上がってしまい、血糖コントロールは乱れてしまうのは当然です。
5.マイカー依存による運動不足
また、徳島県と比べると鉄道はJRの他、琴平電鉄がありますが、都会の鉄道と比べると貧弱です。
その結果、香川県人も専らマイカーを利用する人が多く、運動不足気味なのです。
以上のように、糖尿病によくない複数の生活習慣が重なっていることが
香川県の糖尿病ワーストの原因です。
なかでも、さぬきうどんなどの炭水化物の過剰摂取とその食べ方が最大の原因であることは否定できませんね。
これは、徳島県の場合と同様に典型的な『アンチ 糖質制限食』の食生活です。
県が「うどんの食べ過ぎが原因」と言いたくない気持ちはよくわかりますが・・・
ここでも、江部先生は糖質制限食の指導こそ、真の解決策であると主張されています。
また、最近は糖質オフの補助食品も出回っているので、それらを利用し糖質制限を徹底することもできますね。
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まとめ
糖質制限食推奨者:江部先生のコメント
・徳島県と香川県の糖尿病ワーストの真の原因は、『アンチ 糖質制限食』の食生活にある。
・旧態依然たる『運動療法とカロリー制限の食事療法』では糖尿病ワーストから脱出できない。
・糖質制限食の指導こそ、糖尿病ワーストから脱出する真の解決策である
徳島県や香川県による施策にもかかわらず、両県が長年糖尿病ワースト県から、脱出できない現状を考えると、
この際、正しい糖質制限食の指導を取り入れるべきではないでしょうか。
なお、糖質制限についてはこちらの記事も参考になるでしょう。↓
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