“がん” は1981年(昭和56年)より日本人の死因の第1位で、現在では、
およそ3人に1人は“がん”で亡くなっています。
ここでは、そんな怖いがんを予防する食事や運動などの
生活習慣や心の持ちようについてご紹介します。
目 次
がんを予防する食事とは?
がんを予防する食事とはどんな食事でしょうか?
それは、ズバリ腸内環境を良くする食事です。
人間の体は約60兆個の細胞で構成されていますが、そのうち2%程度が
日々新陳代謝で生まれ変わっています。
細胞は膨大な遺伝子情報としてコピーされていくのですが、その過程で
どうしてもミスコピーが起こり、これがガン細胞のもととなるのです。
人間の体内では、日々3000~5000個ものガン細胞が発生しているのです。
そのガン細胞が増えないように監視しているのが免疫機能ですが
免疫細胞の約70%は腸が担っていることがわかっています。
ですから、ガンと腸内環境とは密接に結びついているのです。
ガンを予防する食品は
アメリカ国立がん研究所の疫病調査の結果、植物性食品がガン細胞を
抑制することを発見して、ガンを予防する食品と食品成分をまとめています。
ピラミッドの頂点にはニンニクやキャベツ、大豆がいますね。
食物繊維が豊富な豆類や海藻類など腸にいい食材を意識的に食べることは
そのまま効果的なガン予防策になるのです。
がんを予防する運動・生活習慣は?
NK細胞の役割は?
日々発生するガン細胞を攻撃してくれるのが免疫細胞ですが、ガン細胞を攻撃する免疫細胞は1種類ではありません。
マクロファージ、B細胞、Th-1細胞(ヘルパーT細胞)、NK細胞(ナチュラルキラー細胞)などが、それぞれのやり方で攻撃を繰り返します。
なかでも中心的な存在を担っているのが、NK細胞です。
NK細胞はいち早くガン細胞を攻撃してくれる頼もしい細胞で、体内に50億個以上あるといわれています。
その数には個人差があるのですが、中には1000億個以上ある人もいます。
がんを予防する運動は
NK細胞は強力な攻撃力を持ち合わせているのですが、気分よく運動しただけで活性化
します。
数ある運動の中でも、とくに免疫アップにおすすめなのは有酸素運動
です。呼吸をしながら行う有酸素運動は体の隅々まで新鮮な空気を
届け、免疫細胞が活性化します。
とくに、適度な有酸素運動はNK(ナチュラルキラー)細胞を活性化させることがわかっています。
がんを予防する生活習慣は
一方、NK細胞の攻撃力はちょっとしたことで弱まってしまうという特性もあります。
たとえば、時間帯によって攻撃力は変わります。
朝の9時と夕方5時頃が一番攻撃力が高まる時間帯で、夜9時を過ぎると低くなっていきます。
朝に起きて活動し、夜は休むという規則正しい生活をしなければ、NK細胞が効果的にガン細胞を攻撃できないということなのです。
ですから、早寝早起きの生活習慣がガンを防ぐ理由なのです。
がんを予防する心の持ちようとは?
楽しい気持ちになったり笑ったりするだけでNK細胞は活性化されますが、
落ち込んだり暗い気持ちになったりすると、活動は停滞します。
気分よく運動しただけで活性化するかと思えば、ちょっとしたストレスを感じるだけで攻撃力を落とすのです。
ですから、NK細胞にしっかりと仕事をしてもらうためには、日々をポジティブに暮らすことが大切です。
NK細胞がポジティブな気持ちで活性化され、ガン細胞への攻撃力を強めることは、アメリカのサイモントン医師によって開発されたサイモントン療法でも実証されています。
サイモントン療法は、ガン治療に用いられる心理プログラムで、患者さんにNK細胞がガン細胞を食べる絵を繰り返し描いてもらうというものです。
何度も絵を措くうちに患者さんがいいイメージをもつようになり、実際のNK細胞も活性化してガン細胞を熱心に攻撃するようになったのです。
『病は気から』とよく言われますが、これは、病気は気の持ちようによって、良くも悪くもなるということです。
現代医学によっても、「病は気から」というのは間違いないということが明らかになっています。
がんという病気を予防する心の持ちようとは日々をポジティブに暮らすことです。
そうした日々を送ると腸内細菌が増え、腸内環境が良好になります。
腸内環境がよくなれば免疫力が上がり、結果的にはガン細胞が体内で増殖するのを食い止めることができるとのです。