「五月病」という言葉もあるように、春はさまざまなストレスによる心身の不調が現れやすい季節です。
このくらい大丈夫…と思っても、
ストレスの蓄積が思わぬ病気を引き起こすこともあります。
健康寿命を延ばすにはストレス対策も重要なケアの一つです。
今回は、まずストレスの定義を確認、心身とストレスの関係について、ご紹介します。
ストレスの定義は?
「最近ちょっとストレス溜まっているんじゃない?」。
そんな会話を交わしたことは誰しもあるでしょう。
ですが、そもそも「ストレス」とは一体何なのか、考えたことはありますか?
ストレスとは、ごく簡単に言うと「自分にとって負担となるもの」。
緊張する出来事の前におなかが痛くなったりするといった現象は、まさにストレスに対するわかりやすい体の反応です。
ただ、同じ出来事を前にしても、それをまったくストレスと感じず緊張もしない人もいれば、大きなストレスだと感じる人もいます。
このように、ストレスの感じやすさや溜め込みやすさには個人差があります。
ストレスの原因となるものは?
ストレスの原因となる事柄もまた、人それぞれではありますが、現代の〝三大ストレス原因″と考えられている原因は以下のものです。
・職場や家庭内の「人間関係」
・就労問題などを含む「経済的な問題」
米国精神医学会の分類では、ストレスの原因を「急性」と「持続性」に分けています。
さらにそのなかでもストレスの度合いに軽重をつけて右図のように分類しています。
急性のストレスでは、その反応が「ショック」や「不安」という形で現れやすく、
持続性ストレスでは、毎日のようにストレスを受けて心が疲れ果てるために、「うつ」の形で現れることが多いのです。
また、ストレスと言うと、つらく、ゆううつな出来事が原因となるイメージを持つと思いますが、結婚や出産といったおめでたい出来事も、ストレスの原因になることがあります。
ストレスが原因で起こる病気や症状は?
ストレスが強く関与して起こる心の病気として、「不安症(不安障害)」や、「うつ病」といった精神的なものがあげられます。
一方、ストレスが身体的な病気や症状を引き起こすことも知られています。
頭痛やめまい、下痢・便秘などは比較的頻度が高く、日ごろから経験している症状かもしれません。
そのほかにも、ぜんそくやアトピー性皮膚炎、高血圧、更年期障害など、ストレスが要因となって起こったり
悪化したりする症状や病気は、じつに多岐にわたります。
まさに 〝万病のもと″ と言えるストレスですが、いずれの症状も、
ストレスにきちんと向き合い、対策を取ることで、症状の軽減や改善が期待できます。
ですから、ストレスを溜めないようにまめにストレスケアをすることが大切です。