糖尿病の原因は糖質のとりすぎだけ?脂質は大丈夫か?糖尿病を改善できる食事とは?

糖尿病の原因といえば、第一に「糖質のとりすぎ」というのは常識です。

それで、糖尿病の食事療法では、従来のカロリー制限食ではなく糖質制限食の方が有効であることが認知され近年普及してきました。

糖質制限では、糖質さへ減らせば、タンパク質や脂質は制限する必要はないことから、継続しやすいことが普及してきた理由でしょう。

でもちょっと待った!タンパク質はともかく、脂質も制限する必要はないって本当でしょうか。

ここでは、アメリカで行われた猿の実験で、その真偽を検証します。

参考記事:糖尿病が国民病と言われる理由は?原因は食べ過ぎ?最大の原因は糖質のとりすぎ?

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糖尿病の原因は糖質だけか?

アメリカで行われた猿の実験とは

アメリカのある研究で、こんな実験が行われました。

二つのサルのグループのうち、一方には摂取カロリーの8パーセントがトランス脂肪酸になっているエサを与え、もう一方にはトランス脂肪酸と同カロリー分を、別の脂肪に置き換えたエサを与えました。

エサのカロリーは、まったく同じ。違いは、トランス脂肪酸が含まれているか、含まれていないか、という点だけです。

そして6年後、二つのグループのサルを調べてみると、トランス脂肪酸を与えられたほうは、体重が7パーセント増えていました。

一方、トランス脂肪酸を与えられなかったほうは、体重が2パーセント増えただけでした。

つまり、同じカロリーでもトランス脂肪酸のほうが、より肥満を促進したのです。

これはトランス脂肪酸が体内で有効活用されず、たまるということを考えれば、当然の結果といえるでしょう。

トランス脂肪酸が糖尿病を招く?

肥満も、糖尿病発症の大きなリスクの一つです。

肥満になると、糖を処理する体の機能(これを耐糖能といいます)が邪魔され、血糖値が下がりにくくなってしまうからです。

また、この実験では、トランス脂肪酸を与えられていたサルは血糖値が高く、ィンスリン抵抗性が増していたこともわかりました。

インスリン抵抗性とは、血糖値を下げるインスリンが過剰に分泌される状態が続くことで、「効きにくく」なってしまうことです。

したがって血糖値は高く保たれてしまい、そうなると糖尿病まっしぐら、というわけです。

肥満が増えインスリン抵抗性も増していたという二重の意味で、トランス脂肪酸を与えられていたサルは、糖尿病予備軍になってしまったということです。

脂質も糖尿病の原因になる?

糖尿病の原因は糖質のとりすぎだけ?

糖尿病は、文字通り第一には 糖のとりすぎが原因です。

簡単にいえば、糖質をとりすぎることでインスリンが過剰分泌され、これが続くと今度はインスリンが効きにくくなる。

こうして高血糖状態が続き、糖尿病になるのです。

 

脂質も糖尿病の原因になる?その理由とは?

ただし、それと同時に、サルの実験でも実証されたように、体内で有効利用されない悪い脂質もまた、糖尿病につながることを付け加えなければなりません。

それはなぜか。

大きく二つの原因が考えられるでしょう。

一つは、利用価値のない脂質はホルモンの材料にはならないため、糖代謝に関わるホルモンが足りなくなってしまうこと。

血糖値を上げるインスリンもまた、脂質が材料になっているホルモンなのです。

 

そしてもう一つは、トランス脂肪酸が細胞膜に入り込むと、ホルモンの受容体が正常機能しなくなること。

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つまり、せっかくインスリンが分泌されても、それを受容する細胞の細胞膜がしっかり反応できないため、インスリンが効かなくなるのです。

このように、ホルモンがきちんと作られない、作られたとしてもきちんと効かない。

トランス脂肪酸はこのダブルパンチによって、糖尿病の原因となるのです。

トランス脂肪酸とは
トランス脂肪酸は、人工的に無埋やり分子構造を変えられた、自然界には存在しない油です。 体は、ほかの油脂を代謝するように、トランス脂肪酸を代謝することができません。

かといって「毒」と見なして排出することもできないまま、どんどんため込んでいってしまいます。 したがって、「肥満といえば脂質のとりすぎ」と、安直に考えてはいけません。 何より、この不自然な油こそが肥満の原因であり、ひいては万病を招く元なのです。

なお、トランス脂肪酸の危険性については次の記事が参考になるでしょう。

リノール酸はとりすぎか?オメガ3とオメガ6の比率は?トランス脂肪酸は危険?

糖尿病を改善できる食事とは?

糖質、脂質、たんばく質の最適比率は

以上のことから、糖尿病を改善する食事として、以下の2点が重要であることがわかりますね。

  • まず現代人が陥っている糖質過多の食生活を改めること。
  • そして、何をおいても「いい脂質」をとることです。

日々の食事でいえば、すでに高血糖気味になっていない限り、糖質1:脂質1;たんばく質1 くらいのバランスを私はおすすめしています。

三分の一ずつというのは、あまり糖質を控えているようには、見えないかもしれません。

それでも、現代日本人の標準的な食生活(下図のバランス)からすると、かなり減らすことになるはずです。

参考:3大栄養素のエネルギー比率は?日本人は糖質の摂りすぎか?寿司やカレーはOKか?

そして、バランスはもとより、そのなかでとる脂質が「いい脂質」であれぱー

つまり、トランス脂肪酸ではなく、酸化劣化もしていない、本来の意味での「いい油脂」であれば、まず糖尿病になる心配はないといっていいでしょう。

 

なお、「いい脂質」については次の記事が参考になるでしょう

糖質制限では脂質=悪者は嘘?摂るべきおすすめの脂質とは?

糖質制限の注意点とは?

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