目 次
日本の西洋医学の医療の現状(問題点)
食と病気の関係に無関心
現在の日本の病院では西洋医学の医療つまり西洋医療が主流です。
そこで、日本の西洋医療の現状を見てみましょう。
がんの手術をして退院する患者さんに「悪いところは全部取りました。これからは、もう何を食べてもいいですよ」と、担当医がアドバィスする姿はけっして珍しい光景ではありません。
これは一見、患者思いのやさしい医者のように見えますが、退院後も再発、転移の恐怖と闘わなければならない患者さんにとっては、とんでもない無責任な医者といえます。
最近ブームとなってきた酵素のみならず、栄養学の知識にもとぼしく食と病気の関係に無関心でありすぎるからです。
せいぜいの忠告は「塩分摂取を控えてください」「タンバク質をしっかり摂ってください」「魚の脂は体にいいので、なるべく摂ってください」など、戦後から続いている古臭い栄養指導をなぞっているにすぎません。
西洋医学の問題点の理由(背景)
なぜ、西洋医療の医師にこのようなタイプが多いのでしょうか。
理由を挙げればきりがありませんが、私が知人の医師に聞いたり、本で調べてわかったことを以下に挙げます。
医学界の学閥や徒弟制度の構図
ひとつは小説やドラマでよく描かれる、医学界に構築されている学閥や徒弟制度があります。
いわゆる ”親分”である教授クラスの影響力だそうです。
影響力のある親分が栄養学をほとんど知らず、おまけに栄養学を一段低く見なしていて、それに若い医局員が追従しているという構図です。
医学部における教育の問題とは
大学の医学部における教育にも問題があります。
専門分野の知識しか身につかない
たとえば、心臓なら心臓、肺なら肺、脳なら脳のように、解剖学的に人体の部分ごとに機能や疾病を教えるため、自分の専門分野の知識しか身につけられません。
そういうことから、病気の原因を追究しない姿勢が身についてしまうのです。
栄養学の講義時間が少ない
医学部での6年間の講義で、栄養学の講義時間は、とても少なく不十分です。
そのため、食物は栄養士の担当で自分たちの頒分ではない、という意識が生じています。
健康保険制度による悪影響
さらに、現在の健康保険制度(点数制) による悪影響もあります。
病気を根本原因から正す治療法は、病院経営という面から見れば、儲けにならないからです。
西洋医学は対症療法
現在の医療は、病気を根本から治すのではなく、とにかく現在の症状を改善することが目的です。
要するに対症療法です 。
西洋医療では「早く病名を見つけ、薬を投与しろ」 「原因など考えてはいけない、なったものを治すのが大事なのだ」ということです。
友人の医者によるとある教授に「この病気の原因は何でしょう?」と質問したら「そんなことは聞くな!」とえらく怒られたことがあるそうです。
西洋医療では、原因追究はタブーに等しいのです。
西洋医学の限界とは
西洋医学のメリット
西洋医学は、急性の病気と救急患者にはとても威力を発揮します。
たとえば、狭心症の患者がいて、狭くなった冠動脈を拡張して命を救うい白内症なら、混濁した水品体の除去手術をする。
また抗生物質を投与して、体内で暴れている細菌を抑える。
このように、今ある危機をすみやかに改善するには、西洋医療は欠かせません。
忙しい現代人には、このような急場を凄ぐ方法がフィットしており、西洋医療が医療の主流になっていったのでしょう。
西洋医学の デメリット
しかし、慢性となるとこうした対症療法では、どうにもならないのです。
効果を出せず、かえって病状を悪化させてしまうことになります。
シロアリで例えると
シロアリに蝕まれた家を例にしましょう。
シロアリに壁が侵食されて崩れたとしたら、崩れた壁の部分、そこだけを修理するのが西洋医療です。
しかし、シロアリはすでに土台から家を蝕んでいるのです。
表面だけを直しても、いずれ家は崩れてしまいます。
これは、がんに侵された患者さんによく似ています。
西洋医学の 限界とは
根本の原因を追究しない西洋医療の限界がここにあります。
なぜいけないのかを考えてみましょう。
西洋医療は、急性疾患の治療ならともかく、慢性疾患の治療にも、根本原因を放置したままの薬漬けによる対症療法を主とた目先だけの治療を行なうからです。
その薬を飲み続けたあげくは副作川や余病(新しい病気)の発症です。
その余病も、原因となった以前の病気より恐ろしく怖いものになることが多いのです。
今、日本ではこういう悲劇が繰り返されているのです。